2017年2月7日火曜日

わかってらっしゃる

まだカット専門店というお店が世の中に出ていない頃


美容院へ行った事があるわけ


美容院ではオシャレな若い女性美容師がチョキチョキと髪を切ってくれるわけだけど


俺は当然


鏡越しではあるけど、その女を ガン見 だよね

女性は見られるとすぐ気がつくというが、果たして美容院でもそうなのか?



耳を触られ 餃子 のように折られたときには、やらしい話ちょっと声が漏れたわ


さすが美容師のプロ、



わかってらっしゃる



ともあれ、カットが終わり髪を洗ってくれるという事で



私は上を向いて洗面台に頭を突っ込み待っていたわけ


そしたら、普通顔に何か(タオルのような)をかけてもらえると思っていたのだが

それが全くなく 顔丸出しだったわけ


そこへ来たのがかなり若い新人ぽい美容師


その子がクチャクチャと口にガムを噛みながら俺の髪を洗ってくれるのだけど


もうね


どこを見ていいのかわからないんだよ!



首筋をしこたま洗い続けてて、俺はその子を見てたわけなんだが



くちゃくちゃとガムをただ噛み続けるだけで、ニコリともしない

ただ俺を見つめるだけ



もはやプレイだよ

俺も言葉攻めの羞恥プレイは得意だが、こんなにも目が泳いだ事は無かった


もし顔に何かかかっていたとしても、そのプロの首筋攻撃に耐えられず 鼻息で吹き飛ばしていただろう



わかってらっしゃる



だが、そんなプレイ時間も終わりお金を払うと、もはや俺になど関心はなくまた別の客へとりかかる姿を見て


そのプロ意識に俺は店の扉の前で深々と一礼をしてその場を後にしたのだった



              美とは心の中から追い求める物である ゲスダゲスオ